[あなたの常識はまちがっている]

 「熱」のときの風呂・「注射」の後の風呂
「熱の時」や「注射後」お風呂は入る!?
◆子供のころ、注射をした後にお医者から
「今日はお風呂は入れませんから」といわ
れた記憶がある人は多いはず。衛生状態も
悪く、注射の痕から雑菌が進入して化膿す
る可能性があったため、このように「風呂
禁止」が蔓延したのでしょう。
 
 しかしよく考えてみれば、注射針くらいの穴
はすぐに閉じてしまうし、仮に風呂水でその穴
から入ったくらいで化膿することなどありえま
せん。昔の厚生省も万全を期してこのような指
導をしていたのでしょう。もちろん今は注射を
しても特に健康に異常がなければ入浴しても一
向にかまわないようです。

 




 同様に、風邪などで熱があったとしても、風
呂に入ってもかまわないというのが最近の説で
す。風呂に入ると、まずさっぱりして気持ちが
よくなります。これは風邪で滅入っているとき
には精神的に大きなメリットです。また皮膚を
清潔に保つため新陳代謝が高まります。
そして体が温まり、よく眠れるということもあ
げられます。

◆なぜ昔は風邪をひいたら風呂はダメ、
 といったのでしょう?

これはやはり当時の住宅事情に起因するもの
と思われます。
昔は風呂は銭湯が主流。また家にあったとし
ても外湯だったりします。
当然風邪をひくような冬場は湯冷めをしやす
い。したがって、風呂は入らないほうが無難
だったわけです。今は機密性の高い暖房のき
いた浴室が完備されていますので、このよう
な心配は無用です。

 しかし、風邪といっても38度以上の高熱や、
体力が落ちているときはやはり風呂は避けた
ほうが無難です。
入浴は軽いジョギングと同じくらい体力を消
耗します。

  ワンポイント
足湯
風呂に入るのはどうもという方は足湯を
試してみてはいかがでしょうか。
足湯はまさに足関節までつかるお湯です。
十五〜二十分、足が赤くなるまでつかり
ますが、左右差が出てまだ赤くならない
足があればそちらをもう3分つけて赤く
なるようにします。
ただし、足まで熱で熱いような場合は悪
症なので足湯は行わないほうが良いです。

◆足湯と脚湯の違いについて
 足湯と脚湯の違いはどの深さまでお湯
につかるかの違いです。
足湯は足首までつかり、効用は冷え性
咽喉の痛み、生理、風邪、疲労などであ
り、脚湯は膝下までつかることで、効用
は、下痢、便秘、食当り、食べすぎなど
の消化器系の異常などがあげられていま
す。
 冷えの改善、汗をかくことのできる身
体創り、リラクゼー ションあたりを目的
として気長に、そして実際にやってみて
自分にあったほうを選んでいけば良いの
ではないかと思います。