はじめまして

 これまで主婦業を軸としてきた私がなぜ起業に到ったかの動機についてまずは書き出してみたいと思います。

 昨年、私の身近で高齢者の方が 悪質リフォーム詐欺に遭われてしまったケースが2件ありました。

 1件目のケースは、70代のお1人暮らしの方。この方は、床下に空調の喚起扇を強引に取り付けられて高額な支払いをしたにもかかわらず、自分は詐欺に遭っていないと家族にお話されています。勿論、消費者センターにも被害届けは出されていません。これは想像ですが、もしご本人がそこで詐欺に遭ったという事を認めてしまうと子供達から「お母さんは、もう認知症になってきているから金銭の管理は、無理」と言われてしまう事を恐れて自分で認めなかったのではないかと考えられます。弊社の法務チェックをしていただいている弁護士の先生も同じ見解でした。

 そしてもう1件は、80代のご夫婦。この方達のケースは、訪問販売で見えた男の人達が「何か困っていることは、ありませんか?」と本当に親切にそのご夫婦に語りかけていたそうです。その時期、夜になると壁をがりがりとかじっているねずみにとても悩まされておりその事を相談したそうです。するとその男の人達は「外の下水から高圧水流をかけて調べてあげます」と言って調べた結果家の中に問題があると言われ、アレヨアレヨという間に台所に大きな穴を開けられ床下の喚起扇を付けられてしまったそうです。そして気がつくと請求書に【700万】という数字が記入されておりそれに驚いたご夫婦が「そんなお金は、うちには無い!!」というと、「高いかな・・?」と言ってその請求書をビリビリ破り捨て今度は、【300万】を請求したそうです。そこで始めて自分達は被害に遭ったと気付いたそうです。
「訴えてやる!!」というと今までとても親切な男の人が人が変わったように豹変しだして捨て台詞をはいてそこのお宅を後にされたそうです。
そこからそのご夫婦は、近くに子供が住んでいなかった為近所の方に相談し、タクシーをひろってご近所の方と区役所に行き、ここでは処理できないといわれ又タクシーをひろい消費者センターに行かれクーリングオフの手続きをとられたそうです。結局のところお金は、払わずにすんだがいつその人達が襲ってくるかと思うと恐怖心に苛まれたそうです。

私自身、独身時代からいつか高齢者の方のお役に立ちたいと思い結婚と同時にNTTを退職しました。その思いから15年間。子供3人を育てながら主人や子供の協力を得ながら様々な形で高齢者の方々と触れ合ってきました。
2歳児を連れて調剤薬局に勤務したり、ヘルパーをしながら今置かれている高齢者のライフスタイルを実際に見てきました。又、福祉レクワーカーを取得して各施設のデイサービスで行われているレクリエーションをボランティアで参加してきました。そこで自分なりに出した結論は、「終の棲家」というのはやはり住み慣れたご自宅という結果でした。

一方で、今回のケースのように高齢者の方が自宅で過ごすには、大きなリスクを背負っていくことになります。知らず知らずに個人情報が漏洩されているのも大きな原因の一つです。
そのような核家族の現代には、家族ではないけれどいつでもご主人様の事を気にかけている、いわゆる中世ヨーロッパに存在した「執事」のような存在が必要だと考えてたのが起業の動機です。